姫路城平成の大修理

平成の大修理で使われた工事費用は約24億円。素屋根の構築を除く大天守本体の工事に携わったのは、漆喰を塗る左官職人や屋根を葺き替える瓦職人、大工など、延べ約15,000人におよびました。約75,000枚の瓦を1枚ずつ叩いてチェックしながらすべて下ろし、葺き直すという大掛かりな作業になりました。江戸時代の瓦のほとんどが既に昭和の大修理で低層の建物に移され、既存の瓦の多くは当時焼き直されたものでしたが、それでも北側の屋根など傷みやすい場所は交換が必要で、約16,000枚を新調することになりました。
1,150度の高温で溶ける直前まで長時間焼成された瓦は固く締まり、耐久・耐久性が高まる半面、江戸期の瓦に比べて3割ほど重量が増すので、厚さを3分の2ほどに迎えて重さが変わらないようにしています。歳月を経て波打った屋根の下地に瓦を葺き、軒先の直線ラインと両脇が反り上がる曲線をいかに美しく仕上げるのかも職人さん達が苦労した点と言えるでしょう。